銀杏のうじ虫達・後編

 

2017年10月13日、武道館で銀杏BOYZを目撃した!その事について書く。後編は開場から実際のライブまでの事。先日、友達と「嫌な記憶はどれだけ昔の事でもフラッシュバックしてとても苦しくなるのに良い記憶は全く思い出せない」という話をしたんだけど、この記事を書いている時はどんどんあった事を思い出してしまい書くのにめちゃくちゃ時間がかかった。ちゃんと良い記憶も自分の脳に残っているんだなと思った。では始まり。

 

武道館に到着した我々は早速開場の列に並んだ。どんどん進んでく。そしたら贈られてきたお花達が見えてきた。

 

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麻生久美子!!岡田監督!俳優・峯田和伸はドラマ『奇跡の人』で初めて観たようなもんだったからとても好きなんだよな。あと大好きな映画『少年メリケンサック』の若かりしジミーとか。乗組員はジミー!ハルくん!ポテト!チーズ!村井!『アイデン&ティティ』はまだ観ていないのだ…今度借りてみよ。そんな感じでキャッキャ言いながら写真を撮ってたらチケットを切ってもらう番が来たわけだが「ん?お客さん2階なのでアッチの列ですね〜」と言われた。武道館って階によって入口違うんですね…ちゃんと自分の席を確認していなかった。というわけで並び直す。まーお花見れたからいいか。

 

我々は注釈付指定席だったから良い席とは言えなかった。スクリーンは全く見えなかったね。でも下手が丸見えだったので袖から出てくる前の峯田や戻っていった後の峯田の姿が見れるというメリットはあった。無事席に着き開演までの時間をソワソワ待った。妹は始まる前なのに「本当に1時間で帰らなきゃいけないの…?」としんみりしていたな。

 

そしてついに照明が落ちた。スクリーンでなんやらかんやらやっていた!ファンへのインタビューを撮ったビデオっぽかった。そしてとうとう峯田が出てきた!モッズコート着てた。ギターをジャカジャカかき鳴らして「ハローマイフレンド!そこにいるんだろ!」って叫ぶ。エンジェルベイビーだ。イントロが始まって私はすぐに泣き出してしまった。この『エンジェルベイビー』は銀杏BOYZが今年リリースした3部作の第1弾なんだけど、サビで「ロックンロールは世界を変えて」って言ってる。なんだか武道館公演を体現した1曲のように思えたんだ。 ロックンロールが、峯田がやってるロックンロールが私の世界を変えてきたし、今も変えているよって思った。ライブで泣くのってすごく熱狂的なファンだけだと勝手に思ってたのね。でも今年のRISING SUN ROCK FESTIVAL銀杏BOYZを観た時も視界が歪むくらい目が涙でタプタプになって、ライジングではなんとか我慢したけど今回は泣いちゃうかもな〜なんて思ってたら1曲目から涙がツーって垂れてきて止まらなくなってしまった。とんでもねーパワーを持った人だなと思ったし、武道館公演で1番心に残ってるシーンだな。

 

MCでもいっぱい泣いてしまった。曲とMCの順を正確に覚えていないのだけどマラソンの話をしていた。「他の人達はきちんと考えてペースを保って42.195kmを走り切るけど、銀杏BOYZは100m全力で走ってはぶっ倒れて走ってはぶっ倒れてを続けている。でも俺にはそういうやり方しかないからこれからも全力で走ってはぶっ倒れてを続けていくような音楽で走り切る。」って感じの事。これは武道館に向けてあらかじめ考えておいた話って言ってた。かっこつけてるのにどうもかっこつけ切れていなくて、でもそこが人間ぽくて綺麗でかっこいいなって。

 

んでその後『若者たち』。若者たちはライジングで観てめちゃくちゃ大好きになったんだよな。たしかその時は2曲目にやってたんだけど、峯田が髪の毛をグシャグシャしてブルブル震えてて、すごく不安定なんだけど鮮烈で、最初はちょっぴり動揺したんだけどその後最前列の真ん中あたりで口を開けてずーっと魅入っていたのを思い出した。その次『駆け抜けて性春』。銀杏BOYZで自分が一番好きな曲。かけ声やらが多めの曲なんだけど、その度に1万人のどよめきが起こるんだよ。そしてYUKIが歌ってるパートをシンガロングするのがお決まりなのだが、そこでも涙がボロボロ出るんだ。1万人が歌うのよ。大合唱よ。もうこの後シンガロングが起こる度に全身がゾワゾワして鳥肌が立って気づいたら涙が出てた。とんでもない所に居合わせているんだな私は、って思った。『べろちゅー』も聴けてよかったな。しっとーり良い気分。『骨』もさっきの『奇跡の人』の主題歌だったからとても好き。でもドラマのは峯田がアコギ1本で弾き語りしてるんだよね。あの音源はドラマのBOX版にしかないのだろうか…。バンドの方も、じっとしていられなくてスキップしたくなる感じが良いんだけどね。そして予想通り「東京タワーから武道館までジャンプ」してた。続く『円光』はなかなか面白かったな。あの人数で「援助交際〜〜〜〜〜!!!」って叫ぶ事はしばらくないだろうな(笑)

 

この辺りで1時間近く経った。妹はそろそろタイムリミット。横で泣きながら「峯田喋ってるの終わったら帰る…」とか言ってたな。そしたらライブできなかった頃カーテンを眺めながら、ひとりぼっちだらけの部屋を夢見ていた話の後、峯田が「夢で逢えたぜ…」って呟いて『夢で逢えたら』に入った。めちゃくちゃ痺れたね。結局妹は夢で逢えたら聴き終わった後にダッシュで帰ったようだ。気づいたらいなかった。そして『BABY BABY』。「これは1番いっぱい歌った歌。村井くんあびちゃんチンくんありがとう。村井くんは初めて曲を聴かせた時『すごいねー』って涙ぐんでいたよ。今横にはいないけど、この曲を歌う時は後ろにいるんだ。」ってな事を歌う前に言ってた。また泣いた。『新訳・銀河鉄道の夜』  は後ろの光がキラキラ輝いていてとても幻想的だった。なんか飛んでいけそうな感じ。その後ラスト3曲を歌い終えて銀杏BOYZは袖へ帰っていった。アリーナからは見えなくなった所で峯田がぶっ倒れる様になって抱きかかえられながら奥に消えていったのを見て息を飲んだ。全身全霊ってこういう事かって。

 

しばらくして「やるなら今しかねーべ」コールに応えて戻ってきた。あれはアンコールの時だったのかな? 客席の電気がずっとついたままだったんだよね。めっちゃ明るくて。つい演奏途中なのに全体を見回してしまったの。そしたら汗やら涙やらで汚くて、でもキラキラした顔を皆してて、皆がステージを観てたの。どこ見渡しても銀杏BOYZが好きで銀杏BOYZを観に来た人しかいなくて。1万人もだよ。その1万人が皆して峯田和伸を観てるの。すごく圧倒された。

 

ライブが終わった後は放心状態でしばらく座ってまた全体を眺めてた。清志郎が流れてた。皆出口にいそいそ向かってて"しょーもない毎日"に戻った感じ。誘導の人に「はやく出てくださーい」って言われて「うるせー」ってなったけど「ああ、この人もお仕事なんだよな」と思って結局その波に紛れて出ていった。その後はしばらく頭がガンガンしててあまり覚えていない。あでもGREE時代からのお友達だったフォロワーさんに会えた!そして気づいたら山形行きの夜行バスでまた『東京』を聴いてた。

 

武道館公演が終わってその次の週からしょーもない毎日が始まったわけだけど、私が通ってる学校はイチョウ並木が、しかもなぜか雌株ばかりあって今時期は銀杏を落としてめちゃくちゃ臭い。間違って踏んだらグジュグジュしてる。でもちょうど真っ黄色に染まっててとても美しい。あーだから銀杏BOYZって名前なのかしらって思った。あとどこのタイミングか忘れたけど「俺は目が悪いからアリーナの4列目くらいまでは見えるけど遠くで白いTシャツ着てる奴はうじ虫で黒いTシャツの奴はゴキブリにしか見えねえ」って言ってた。ひどいね(笑)なので今回のタイトルはうじ虫になりました。かなり絞ったつもりなのに読み返したら全くまとまってないけどこれにて終わり。