双六

 

ブログを始める。

 

正確には今年の初め頃から140字じゃ物足りない時があるなと感じて、でも書く事がまとまらなくて。気持ちが強くなってとうとう10日ほど前に開設したけれど、それでも書く事がまとまらなくて。ちなみに今もまとまっていない。書きたい事はあるけど1回目にもってくる気もしなくて悶々としてた。そうしてたら私が好きなThe Breedersというバンドが8年ぶりに新曲を出した。なので記念すべき第1回目はブリーダーズについて書く。

 

ちなみにブログのタイトルは銀杏BOYZのアルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』から勝手に取った。変えるかも。13日の武道館、とても楽しみ。ブリーダーズに戻る。

 

リーダーズPixiesの元ベース、キムディールが作ったバンド。ボーカルのブラックフランシスと仲が悪くて「ピクシーズだけじゃやってられんわクソボケ〜」ってなり始まったサイドプロジェクトが発端。ぶっちゃけ私はブリーダーズから入ったのでちゃんと聴いたピクシーズのアルバムはまだ『Surfer Rosa』と『Doolittle』くらいかな。でもこのサーファーローザの『Oh My Golly!』という曲に不仲が伺える音が入ってる。ブラックフランシスが「死ねクソ!キムが『私の機材どれにも触んじゃねー』って言いやがった!死ねクソ!俺の言ってることわかるか!?」的な事をスティーヴアルビニ(アルバムのプロデューサー)に言ってるのをアルビニがこっそり録音したそうな。殺伐とし過ぎててちょっと笑っちゃう。ちなみにアルビニは今年The Cribsともアルバムを作った。クリブスがUSオルタナだとかに影響を受けているのを知らなかったからアルビニとやるって初めて知った時は結構新鮮だった。音楽って広そうで狭いというか、予想以上に色々な所で繋がっていてとても面白い。そのせいでこんなに脱線してしまった。ブリーダーズに戻る。

 

なぜ有名なピクシーズからではなくブリーダーズから聴き始める事になったかというと、これまた繋がりで、私と共に青春を駆け抜けてくれたバンド、DOESの名前の由来がブリーダーズの1stアルバム『Pod』の2番目に入ってる『Doe(雌鹿)』だから。雌鹿達って意味。DOESの発音はドーズだから、よくスペルをDOSEと間違われるけどこうやって背景を知ればそんなミスはちゃんちゃらおかしいわけ。だからぜひ覚えて帰ってね、DOES。ブリーダーズに戻る。

 

そんな影響で中学から洋楽を聴き始めた。ポッドを買ったのは高校になってからかな。初めて聴いた時は正直退屈だったね。ただのおやすみアルバムと化していた。4曲目あたりからウトウトし出して気づいたら11曲目くらいまでワープしてる事がよくあった。心待ちにしていたDoeも「私は彼の座ってるとこまで歩いていく?それは塩っ辛い??わけがわからねえ」となった。メジャーではないから日本盤はなく歌詞の対訳もないんだね。今日改めて歌詞を見たけど結局よくわからない。

 

 あまり良い印象を受けない出会いだったけど、その中にも「なんかかっこいいのかも…」と思えた曲が2つある。1つ目は『Happiness Is A Warm Gun』。これはThe Beatlesのカバー。『The Beatles』ってアルバムに入ってる。ホワイトアルバムってやつだ。この曲は3つの曲を繋ぎ合わせて1曲にしている。原曲だと実際に切り貼りしてるのがよくわかる。初めて聴いた時はマスキングテープみたいな曲だなと思った。そしてタイトルのHappiness Is A Warm Gunには性的な意味がある。歌詞もそう。でも下品な事を直接歌っているわけではなくて、そういった含意が読み取れる歌詞。だから初めて知った時感動してニヤリとした。想像力を働かせる事ができる歌はとても好きだ。ビートルズならちょちょいと調べればバシバシ出てくるだろうから気になる人は調べてみてね。

 

なんでこの曲が好きかっていうと拍子がコロコロ変わって動きがあるから。原曲が3つの曲を繋いでいるからだろうけど、ブリーダーズのは全部通して演奏したその中での変化を楽しめるし、3番目にあたる曲の中だけでも4拍子から3拍子になって、また4拍子に戻るのが1番好き。不安定さが生み出す美しさっていうのかな。不協和音とかもそれにあたるね。後は冒頭のジッポの音。最後にはまた話し声が入ってる。小さくて何喋ってるのかわからないけどこれもアルビニがこっそり録ったのかな?ちなみにブリーダーズは、爆発的に売れた2ndアルバム『Last Splash』以外は全部アルビニとやっている。

 

そして好きな曲の2つ目は『Lime House』。ギターの乾いた音っていうの?がオオカミの遠吠えみたく鳴ってスタートするのが良い。そしてタイトルが可愛い。爽やかだけど全然食欲の湧かない色したミニーマウスの家が思い浮かぶ

 

そうやって高校時代に思い出してはたまーに聴いてを繰り返して、大学生になってまたきちんと聴いた。なんだこりゃかっこいい!って気づいた。得体の知れないケダモノが蠢いてるような攻めを感じる。漫画『寄生獣』でミギーが新一の手のひらにズブッて刺さって腕の皮膚の下を動いているあのイメージ。ゾワゾワヒリヒリでもドキドキ。みたいな。そこからはあっというまで、アルバムも気づいたら全部揃ったし、ブリーダーズが続けられなくなった時新たに結成したThe Ampsのアルバムも手に入れた。

 

今回お披露目になった新曲はラストスプラッシュの頃に近いのかな。ポッドみたいなヒリヒリ感はあまりなくポップで聴きやすい。時間は2分と相変わらず短いけれどPVも音も無駄なく詰め込まれてて最後まで駆け抜けていく。オススメ。試しにリンクを貼ってみる。

The Breeders - Wait in the Car (Official Video) - YouTube

 

他の動画や画像も載せたいし全然書き足りないけれどそんな事したら永遠に終わらないとそろそろ気づき始めた。やっぱり全然まとまっていなかった。1番好きな1stについて書けたからひとまずはこれで終わり。